ROBO+ではロボットを作る班を機体班と制御班に分けています。制御とは簡単に言うと、ロボットを動かす為のプログラミングや回路を組むことです。第2回の今回はその制御班の班長である中道勝久にインタビューを行いました。
1.まずROBO+に入るにあたって制御班を選んだ理由を教えてください。
もともと小さなころから工作が好きでした。父も工作が好きだったので、よく台紙から切り取って作る紙飛行機を作っていました。初めて制御に関わるものを作ったのは小学校高学年の時です。父に連れて行ってもらった日本橋で『スモウマン』というものを買ってもらいました。それを作るときのはんだ付けが楽しくて6時間位ぶっ通しで作ってしましました。でも動きませんでした。次に作ったのは中学校で作ったラジオです。これは動いてくれました。嬉しかったんですが、全てを自分を作ったわけではなかったのでそこまでは嬉しくありませんでした。そこから大学に入学するまではものを作ることはありませんでした。
大学の学科は、ものを作れるものならなんでも良かったんです。当時高校で勉強した物理の電気が面白かったので電気系を選びました。大学に入学してラジコンサークルを探したんです。でもありませんでした。なので何かものを作れるところを探していると、ロボットを作れるプロジェクトがあることがわかりました。だからそこに行ってみたのが入ったきっかけです。ロボットはお金がかかるのであまり好きではなく、正直どうでもよかったんです。ただはんだ付けができ、回路設計は学べる。しかも機体で金属加工もできると聞いたのでROBO+に入ることに決めました。結局オリエンテーション初日から学校に居場所をゲットしたんです。班分けをする時にどっちがいいか聞かれ、学科が電気系だったので制御を選びました。はんだ付け楽しいしね(笑)
2.NHK大学ロボコンへの出場を目指すことに対してどう思いますか?
新しいことにチャレンジすることはものづくりをする上で重要なことなのでとてもいいことだと思います。なんといっても他の大学のロボット屋さんが築いてきた技術を生で見れるのは嬉しいです。技術的な目線が付いているので見れるのは楽しみです。その目線はエンジニア的な目線ではなく、どちらかというと職人目線と言った方がいいですね。技術を分析できるわけではないですが感じることはできます。だから楽しみです。
3.技術的なこと以外で今回の課題を制御班的にどのように対策していきたいですか?
正直に言って今までやってきたロボットの競技に比べて難しいです。明らかに今のROBO+のメンバーの能力の平均値では厳しいものがあります。そこで重要になってくるのがメンバーの能力の底上げです。底上げには経験が必要だと思います。だから上の学年と下の学年を組ませて、上の学年が今までに経験したことを伝えられるようにしたいです。また、個々の得意とするところを見つけられるように、色々なことに挑戦できるようにしていきたいと思っています。本当は適材適所で行きたいところですが、まだ一回生などは分析できていません。だから色々なことに挑戦し、自分のやりがいを見つけ、これが得意だということを周りに発信してほしいです。ただ今はまだ模索段階です。重要なのは、上の学年が昔にあったことなど、色々なことを教えてあげることだと思います。『古きを訪ねて新しきを知る』という考えですね。
4.制御班をどのようにまとめていきたいですか?
僕は小5から中3までボーイスカウトに所属していました。その時そこにはやる気のない人が多かったんです。上級班長というものをやっていたんですが、その時に学んだのが、いかにやる気のない班員をまとめていくかということです。一人ひとりをどういう人かを分析する方法を教えてもらいました。またキャンプの計画を立てるなどの経験を経て、計画を立てるということの重要性を学びました。
リーダーシップの取り方には色々な方法があると思います。色々なリーダー像があり、自分ができるリーダーはコミュニケーションを重視するリーダーだと思いました。団体として集まれば中には喋ることのできない人もいます。そのような人とも上手にコミュニケーションを取ろうと心がけています。全体で話すときも喋れない人にも個々に話しかけていきます。個人を知ることが重要なんです。どのようにこの人が考えているかを知る、観察することが重要です。
ポジションとしては上から引っ張るリーダーではなく、縁の下の力持ち的な感じです。こういうタイプは色々なことができた方がいいと思っています。ロボットを作る上では浅く広く知識を持っていると思います。その分視野を広く持てると思うんです。特別なスキルがあるわけではありませんが、色々広く知っているからこそ、そういったスキルを持っている人たちのまとめができると思います。こういう考えをするようになってから苦手な人もあまりいなくなりました。
5.今の制御班に必要なことはなんでしょう?
革新ですね。とりあえず自分が制御班であるという考えを捨てて欲しいです。僕らは制御班である以前にロボットを創るところにいるのですから。制御の観点からだけでなく、機体の観点からのロボットのアプローチもして欲しいと思っています。だってロボットは両方ないと動かないんだから。しかも色々な視点でものを見るということはあらゆることで大切だと思います。そして制御の人も機体のことをわかったらもっとロボットを作りたくなると思います。自分が好きでやっていることなんだからやらされるのではなくどんどんやって行くこと!時にはやらされることもありますが、それさえも楽しめるようになるといいと思います。また自分が得た技術を他人に正確に伝えられるようになってほしいです。自分の技術を他人に教えてあげられたら、周りを巻き込んで全員でレベルアップできます。また人に教えるということは自分の勉強にもなります。だから制御の中でも自分の意見の発表などは積極的に取り入れていきたいです。難しいことかもしれませんが失敗を恐れずにどんどん挑戦して欲しいです!失敗しないなんてことはあり得ない!
あとは発言することですね。何もアイデアが無いということは無いと思うから言って欲しいと思います。確かにうちの会議は間違ったことを言うとキツイ突っ込みがくるかもしれないけど、フォローいれるから…あと、こんな限られたメンバー内で恥をかくことを恐れてはいけないです。若いうちは恥じかいてなんぼ。僕がボーイスカウトで学んだことだから。
『大丈夫だ、問題ない。』
6.最後に目標、意気込みをお願いします。 
歯を食いしばれよ,NHK---うちのロボットは,ちっとばっか響くぞ!!
制御なしにはロボットは動きません。機体班との兼ね合いもあります。ロボットを動かす上でさまざまな選択の幅もあります。NHK大学ロボコンでは課題が難しいだけ色々吟味の余地があると思います。メンバーを上手にまとめ、制御を引っ張っていってほしいです。(加藤) |