第5回 北原美優

 今回のNHK大学ロボコンへの道は初の一回生です。また数少ない女子の一人でもあります。
 NHK大学ロボコンは彼女にとってロボット作りににおける初めての大きな挑戦となります。第5回は北原美優にインタビューを行いました。




1.まずROBO+に入るにあたって制御班を選んだ理由を教えてください。


 小さいころからモノを分解するのが好きでした。そのたびに母に怒られてましたけど。でも周りの女の子がそんなことをしていないことを小学校中学年くらいで意識し始めました。それ以来分解とか工作をやめてしまって普通の女の子を目指すようになりましたね。今考えるとその時やめていなければ、ROBO+内でもうちょっと役に立つ子になっていたんじゃないかと思います…。
 身近にあるモノが、どんな風に作られていて、どんな風に動いているのかという興味が復活したきっかけは中学生の時に買った『大人の科学』
(※1)です。ロボットにペンを持たせてスイッチをいれると、自分がプログラムしたように動いて絵を描いてくれるんです。そこから理系一直線でしたね。大学でも医療機器を作る学科を選びましたし、ROBO+にも衝動的に入りました。
 制御班を選んだのは仕事が見えないからです。ごまかしがきくとかそういう意味ではありません。機体って目に見えますよね。へーこんな風に出来ているんだって。でも制御は、もちろんわかる人にはわかるんでしょうけど、普通の人には見えません。私も見えていなかったし。その疑問を解決したかったんです。また私と同じような疑問とか興味を他の人にも持ってもらえるようなモノを作れる人になれたらなと思ったんです。


2.ロボコンを目指すことに対してどう思いますか?


 テレビで見たことはありました。でも自分がその大会出場を目指すメンバーの中に含まれているということが夢のようです。テレビで見ていると、どうしてあんなことができないんだろうと思っていました。でも実際やろうとなると難しいことであると、傍観者の立場から作る立場になって初めて気がつきました。
 周りの熱がすごいので、先輩方にしっかりついていきたいと思います。熱い想いはどこにも負けていないと思います。


3.自分が担当している部分について教えてください。


 私はロボットを動かすモーター部分の基板設計、特に大電流を流す場合の基板を担当しています。今、回路設計が終わり基板設計の段階なのですが、予定通りに進んでいないというのが現状です。詳しくは「制御班→モジュール」で見てください!


4.実際に製作を始めてどう思いましたか?


 自分の力不足を改めて思い知りました。私たち一回生は相撲ロボットを一機作っただけです。でも制御に関しては回路設計、基板設計、プログラミング…一通りのことをやったつもりでいました。今新たに回路を作って…という作業を進めていく中で、いかに自分に知識がなかったか、先輩に頼りきりだったかということに気がつきました。


5.これからどのように取り組んでいきたいですか?


 知識と経験。私に足りないものです。今までは時間を見つけて勉強しようと思っていましたが、もっと積極的に時間を作って勉強しなければいけないと最近特に思います。また経験も物をいうと思うので、機会を見つけて積極的に大会などにチャレンジしていこうと思います。


6.最後に目標、意気込みをお願いします。


やるときはやる。


 一回生だから、女の子だから、そんなことは関係ないと思います。ROBO+はやる気があればそれだけのびることができる環境です。挑戦しようとしていることはとても難しく、不安も大きいと思いますが、それをやる気と真摯さで乗り越えてほしいです。(加藤)


(※1)大人の科学
 学研から発売されていた科学と学習の大人向けとして創刊された科学系雑誌です。科学と学習にもあった組み立て付録も同封され、大人というだけあって、複雑で難しい物になっています。
参考URL:大人の科学( http://otonanokagaku.net/ )
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